都議会自民党議員・施設看護責任者・東京都看護連盟役員との情報交換会をしました。

会員の皆様各位へ

日頃より東京都看護連盟活動にご協力、ご支援いただきましてありがとうございます。

今年も残すところ、後わずかとなりました。通信が滞りがちになり申し訳ありませんでした。今年に入って、新型コロナウイルス感染症は世界中に流行を拡大しました。現在、日本でも全国各地で急速な感染拡大を続けており、一部の地域では医療提供体制への負荷が増大し、日々の生活にも大きな影響を与えています。皆様も日々、ご苦労が絶えず、不安な日々を送っておられるかと思います。東京都看護連盟もこの間、東京都に新型コロナウイルス感染症対応への様々な要望書を数回にわたり提出しました。しかし、回答を頂けず、都議会自民党議員の皆様にお力添えをいただき、行政に直談判の機会を得、全要望書に回答をいただくことができました。しかし、その後回答いただいたことがどの程度実施されたのかが気になり、再度調査をした結果、項目によってはまだ皆様の手に届いていないものもありました。また、自施設の情報しか得られず、他の施設のことも知りたいという意見も聞かれました。そこで、協力いただける施設の看護責任者の方に参加していただき、都議会自民党議員・各施設看護責任者・東京都看護連盟役員との情報交換会を実施いたしました。下記は実施後の報告書です。

日時   2020年11月28日(土)14:00~16:00
会場   東京ガーデンパレス
参加者  45名(都議会自民党議員21名、政務調査会参事1名、東京都福祉保健局感染症対策部長1名、施設看護責任者12名、東京都看護連盟役員10名)
目的   東京都における新型コロナウイルス感染症の現状と対策について、情報の共有を図る。

Ⅰ.プログラム

1.講演
1)「感染症の現状及び都の取組状況について」
東京都福祉保健局感染症対策部長 武田康弘氏
2)現場からの報告
①一般急性期病院     東京新宿メディカルセンター 看護部長  野月千春氏
②訪問看護ステーション  ケアプロ株式会社      代表取締役 川添高志氏

2.情報交換
実施後のアンケート結果
回収(配布22名、回答20名、回収率90.9%)
1.情報交換会のプログラムについて
1-1)会場について
①とても満足 13名(65%) ②満足 7名(35%)
1-2)時間配分について
①とても満足5名(25%) ②満足11名(55%) ③やや満足3名(15%) ④不満足1名(5%)
1-3)テーマについて
①とても満足11名(55%) ②満足11名(55%) ③やや満足 1名(5%)
1-4)意見交換について
①とても満足4名(20%) ②満足14名(70%) ③やや満足 2名(10%)

Ⅱ.プログラムの講演内容について

Ⅱ-1)感染症の現状
①とても満足3名(15%) ②満足10名(50%) ③やや満足5名(25%) ④無回答2名(10%)
Ⅱ-2)現状報告
一般急性期病院
①とても満足13名(65%) ②満足7名(35%)
訪問看護ステーション
①とても満足8名(40%) ②満足11名(55%) ④無回答1名(5%)
Ⅱ-3)意見交換会
①とても満足2名(10%) ②満足12名(60%) ③やや満足6名(30%)

Ⅲ.今後の開催について

①希望する18名(テーマによる1名含)  ②希望しない2名

Ⅳ.その他、意見・感想

Ⅳ-1)今後希望するテーマについて
①コロナ禍で卒業する新人看護師の臨床研修について
②常に旬のテーマが良い。
③他の施設の現状を聞きたい。このような状況で、有給休暇・看護休暇・特別休暇等をどのように取得させているのか等。
④コロナ禍での看護学生の教育に関する実情を知っていただき、現場教育への支援について考えていただきたい。
⑤東京都の医療政策について(感染予防対策、災害支援対策等)
⑥都政に関する看護職とかかわりのあるようなテーマ
⑦看護師の仕事を理解していただくようなテーマ
⑧今回のテーマのパートⅡ
⑨オリンピック・パラリンピック開催の感染症(コロナ)の取組状況
⑩医療従事者の視点からの問題点(課題・展望)の行政枠組の中での位置づけ
⑪外国人の診療の現状と対策

Ⅳ-2)意見・感想
①フリーデスカッションができる場を希望する。
②いろいろな意見があったと思うが時間不足だった。
③質問を聞いて、議員の方々がCOVID-19に関して情報を知らないのか、と疑問に思った。
④区や地域ごとに情報交換会ができればよいと思う。現状を知ることができ、看護現場の実際を伝えることができる機会となった。
⑤全体の把握も大事だが、地区内の情報共有が大事と思った。地区の都議会議員と話ができてよかった。
⑥都議会議員自民党の方が、医療現場の事業を把握しようとする姿勢に感謝します。
⑦医療従事者でない人の感覚を知ることができた。東京都からの報告は、今後の新たな情報が欲しかった。現場からの報告は、非常に参考になった。
⑧現場からの報告はよかった。他の施設等でも様々な取組、対応がされていると思うので検証も兼ねて報告の場が設けられ、より多くの管理者、看護師が聞く機会を持てるとよい。
⑨時間がタイトで十分な話し合いができたとはいいがたい。施設からの意見、質問がもっと欲しかった。
⑩休憩時間に名刺交換をしていたが、時間があれば各地区まとまって話ができた方がよかった。
⑪第1回目としてはよかったと思う。地区の都議と看護部長がもっとコミュニケーションが取れるとよい。
⑫初めての情報交換会としてはよかった。今後は各施設の看護部長に積極的に参加していただくようお誘いしたほうが良い。
⑬急性期病院の報告がとてもよかった。今後も具体的な現状報告を期待する。
⑭今回の情報交換会を経て、議員の方々がどんな活動に繋げていかれるのか聞きたい。
⑮突き詰めた内容にならなかった。小グループでの意見・情報交換ができれば良いと思う。
⑯短い意見交換でしたが熱心に勉強しようという議員さんの姿勢や感染防止という観点で議員さんに知っていただく機会になることがわかりました。病院の状況を都民の生活に影響のある議員の方々に知っていただくことは重要と思います。

Ⅴ.都議会議員からの質問内容

1.パルスオキシメーターの有用性はあるか、事前に確認していないように思うが。
2.保健所との関わりはどうしているか。高齢の対応はどうしているか。
3.手指消毒はどのようにどの程度行えばいいか。換気はどうすればいいか。
4.新人看護師の教育はどうしているか。

Ⅵ.総括

新型コロナ感染症に関する施設の看護責任者への情報収集への回答に対し、他施設の情報を知ることができてよかった。との返信を受けました。そこで、各施設看護責任者の声を都議会自民党議員の方々に聞いていただくこと、各施設看護責任者の方々が他施設の情報を知る機会をつくること、各地区の議員と施設看護責任者が顔を合わせ、知り合うことで今後交流が持てるようになること等を考え、企画した。第1回目の情報交換会であったが、施設看護責任者・東京都看護連盟役員の方々の評価は上記の通りであった。また、都議会自民党議員の数名の方からは今後も定期的に開催したいとの声も聞かれた。しかし、参加者の声にもあったように、東京都からは現状報告のみで今後の方向性が示されなかったことや時間配分がタイトで十分な意見交換ができなかったことは残念であった。今後も上記の意見を参考に、何らかの方法で会員に看護連盟活動を身近に感じていただく活動が必要であると考える。

*今後も何らかの形でこのような企画をしたいと考えておりますので、皆様の感想・ご意見をお待ちしております。